「神のことばに生かされて」(みことばの証人) KFG志木キリスト教会 主任牧師 久保 真理 牧師
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1.主の御手が口に触れて(1章9節) BC六二六年(イエス降誕六百年前)、主は祭司の子エレミヤを選び、その声をひびかせ、神のことばを持ち行く器とされた。 ユダの民を滅亡から救い出す使命を与えられたのは、神の臨在(現臨)に触れ、主のみことばを「あなたの口に授けた。」と言う事実である。私た ちも、滅びゆく人々を1人でも、2人でも導きたいと思うなら、神に触れた経験を持つ事は前提である。 私は画家志望で、東京芸術大を受験したが不合格で、私が出展した展覧会にも私の絵はなかった。その時、主なる神が私の行こうとしている道を塞 がれたと、直感した。 その後、天幕伝道隊の留守番をし、メイドのような仕事をして、毎晩、そこで開かれた伝道集会に出席して、回心経験(十字架のもとにぬかずき、 涙の悔い改めをした。) を、聖書のことばを経験(Ⅰヨハネの手紙第一1章9節)をし、心に喜びと平安を得たのである。燃える心の経験は、路傍で叫び、帰郷した折に は、五人の妹を全員、列べて「神、罪、救い」と説き、神の前に悔い改めるように迫ったりした(彼らは驚いていたが、直ぐ回心にはならなかっ た。)。 2.みことばに生きたエレミヤ エレミヤは神の言葉をきき、素直に従う人であった。それが何を意味するかわからなくても、従順に従う姿には、やがて到来するメシヤなるキリス トの姿を見る。 例えば「亜麻布の帯を買い、それを腰に締めよ。水に浸してはならない。」(十三1~7)と命じられ「ユーフラテス川へ行き、岩の割れ目に隠 せ。」(十三4)と、実行して、しばらくして、再び、その帯を取り出したが、「腐って何の役にも立たなかった。」とある様に役立たない民と なっている姿を示したのである。 私たちの信仰は聖書に土台を置く、「聖書信仰」、もっと深めるなら「みことば信仰」である。私たちの生きざまの中心にはみことばがあって、そ れを経験する時、それはすばらしいあかしとなる。唯の信条、思想、理念であってはならない。 この二十章ではエリミヤが「主の宮のつかさ、監督者(警察長)であるイメルの子パシュフル(「喜びと自由」を意味する)によって、エレミヤは 打たれ、足かせにつながれ「恐れが回りにある」と呼ばれると言う名となり、それのみか、この家のものはとりことなって、財宝はかすめ奪われ、 略奪され、バビロンへ運ばれると、宣言した。 このつらい経験の直前には、神の命令で、「行って、土の焼き物のびんを買い、・・・」(十九1~15)そして、「万軍の主はこう仰せられる。 陶器師の器が砕かれると、二度と直すことができない。このように、わたしはこの民と、この町を砕く。」(11)と滅びを語り、悔い改めを迫っ たが、「聞き従おうとしなかった・・・」のである。 3.みことばは燃えさかる火(7~18) これは、日夜、足かせにつながれ、投獄されていたことから、「私は一日中、物笑いとなり、みなが私をあざけり・・・」云々ある様に、エレミヤ は神と共にある経験の中にありつつも、 ①神への苦情(7~10) ②確信(11~13) ③呪い(14~18)のことばを残したほど、内なる戦 いや傷つくことがあった。 しかし、ほんものの神のことばは「燃えさかる火のようになり、私はうちにしまっておくことに疲れて耐えられません。」たとえ、ニセの預言者の ことばに耳を傾けて、神の真実なことばを無視しようとも、エレミヤは内に黙っていることが出来ないで、火のことばを語った。 18世紀の英国は最暗黒であったが、聖書に真の救いを探求して、ジョン・ウエスレーは、アルダースゲートの集会に出席し、朗読されたルーター のローマ書の講解に耳を傾けていた時、「義人は信仰によって生きる。」(ローマ人への手紙1章17節)が説き明され、「心に燃える経験」をし た事は、あまりに有名な出来事である。まさに、「わたしのことばは火のようではないか。また、岩を砕く金槌のようではないか。」(エレミヤ二 三29)とある様に、あの燃える火はウエスレーを変容させ、そのメソジストの仲間と共に、聖なる火のメッセージが多くの人々の胸をつらぬき、 多くの人々が悔い改めて救われ、罪に滅びる英国はジェントルマンの国となり、大リバイバルは百年も続いたのである。「人は心に信じて義と認め られ、口で告白し救われるのです。」(ローマ人への手紙10章9節) 信仰によって、得た恵みを黙っていたら恵みを失う。エレミヤは人々への裁きのメッセージを語りたくないと、葛藤したが、燃える火(聖霊)に よって語った。 私たちはバビロンからの解放どころか、罪汚れ、この世や死からさえ、尊い十字架の贖いによって(信仰と恵みによって)、解放されたとするな ら、キリスト者と呼ばれる、すべての者が燃える火によって(涙を流して)、あかしすべきであろう。みことばには火やハンマーの力があることを 見せていただこう。 |